
2026/6/28
2024年7月31日、小笠原諸島父島製氷海岸にて、鯨類の体の一部が漂着していることが確認されました。採取した皮膚片を用いてDNA解析を行った結果、本漂着死亡個体はオガワコマッコウ Kogia sima であることが判明しました。
本種は世界各地の温帯から熱帯域に分布するものの、野生下での目撃例は非常に少なく、その生態に関する基本的な知見は主として座礁個体や死亡個体の調査から得られています。小笠原諸島周辺においても、これまで本種の目撃例はなく、今回の死亡漂着個体は、小笠原におけるオガワコマッコウの初確認記録となりました。本記録は、小笠原海域を利用するコマッコウ科鯨類の生態解明に向けた貴重な知見になると考えられます。
本研究成果は、2026年3月付けで学術誌『漂着物学会誌』に掲載されました。
〇本研究のポイント
・オガワコマッコウの小笠原近海における初めての正式記録であり、本種の生態解明につながる重要な知見となった。
・本記録により、小笠原近海で確認されたことのある鯨類は26種類となった。

図.漂着時の様子(2024年7月31日 父島・製氷海岸にて)
〇発表論文
【雑誌名】
・漂着物学会誌23巻(2026年3月)
【著者名】
・細井彩香(一般社団法人小笠原ホエールウォッチング協会)
・辻井浩希(一般社団法人小笠原ホエールウォッチング協会)
【タイトル】
・小笠原諸島におけるオガワコマッコウの初の漂着記録
(First stranding record of Dwarf sperm whale in the Ogasawara Islands)
【URL】
https://www.jstage.jst.go.jp/article/driftological/23/0/23_39/_article/-char/ja/